【庭木のプロが徹底解説】暴れたイロハモミジを剪定で小さくする方法

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枝の暴れたイロハモミジを透かしたいのですが、やり方が分かりません。

庭木のイロハモミジを小さくしたのですが、素人でもできますか?

枯れた枝は切ってもいいの?

このような疑問に答えます。

イロハモミジの枝が暴れてしまって、困っている方が多いみたいですね。

やり方さえ覚えれば「暴れたもみじの剪定」は、誰でも簡単にできるようになります。

そこでこの記事では、実際の現場で使う「暴れたもみじを剪定で小さくする方法」を紹介。

岡山で三代続く造園屋の技術を文章にまとめました。モミジの剪定に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

ですが、あまりに高い木は素人がやるには危険を伴います。無理をせず、剪定110番にお願いするのがおすすめ!

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この記事を書いた人
いっぺい

福森造園三代 庭師 庭ラブ管理人

福森 一平

年間250日、100件以上のお寺・個人宅を剪定

技術はあるけどアナログな親方にかわり、受け継がれた剪定の技、庭づくりの技術を発信中。「はじめての人にも分かりやすく」をコンセプトに、庭を愛する人のための情報メディア「庭ラブ」を運営しています。

福森造園公式HP:https://fukumori-zoen.com

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モミジってどんな木?

モミジは、ムクロジ科カエデ属の落葉高木です。

植物学上はカエデという大きなくくりの、一部にモミジがある感じですね。

ちなみに、「もみじ」というのは日本特有の言葉で、海外では「もみじ」と「カエデ」は区別していません。

曖昧なもみじとカエデの違い

「もみじ」と「カエデ」を区別するハッキリとした定義はありません。ですが盆栽の世界では葉の形で、この2つを区別しています。

もみじ
カエデ
  • 葉の切れ込みが深い
  • 切れ込みの数が5つ以上
  • 葉の切れ込みが浅い

3種類のもみじと名のつく樹木

名前に「もみじ」とつく樹木は下記の3種類あります。

イロハモミジ

日本でもっともよく見かけるもみじ。

本州、四国、九州に分布。

紅葉が綺麗で、庭木としても人気がある。

ヤマモミジ

イロハモミジによく似ているが、ヤマモミジのほうが葉が少し大きい。

北海道、本州の北中部に分布。

日本海側に多い。

紅葉が綺麗なので、庭木や盆栽として人気があります。

オオモミジ

その名の通り大きな葉が特徴。

日本全国に分布。

成長が早く、大きくなるため庭木には不向き。

庭木のイロハモミジの剪定に適した時期は年に2回

庭木のモミジの剪定に適した時期は、1年に2回あります。

  • 5〜7月上旬
  • 落葉後11〜12月

それぞれ解説していきますね。

5〜7月上旬は軽めの剪定

5〜7月上旬は、軽めの剪定に適した時期です。

というのも、この時期に強めの剪定をしてしまうと、切り口からすぐに新しい芽が出て、余計に樹形を乱してしまいます。

なので、この時期は「透かし剪定」で不要な枝を軽く取り除くだけにしておきましょう。

透かし剪定」については次の項で解説しています。

11〜2月は暴れたもみじを小さくできる

暴れたもみじを小さくするのは、11〜2月がもっとも適した時期です。

なぜなら、もみじが休眠期に入るので、木へのダメージを最小限に押さえることができるから。

さらに、切り口からすぐに芽が伸びることもないので、剪定後にもみじの枝が暴れることもありません。

徒長枝だらけの暴れたモミジを小さくする方法

もみじが暴れる原因は下記の2つです。

  • 剪定の時期が良くない
  • 剪定のやり方をまちがえている

剪定の時期については、上記で解説したように11〜2月の落葉後がベストな時期です。

なのでここでは、もう一つの原因である、「剪定のやり方」を解説していきます。

切り戻し剪定で小さくする

もみじは旺盛な木です。

枝の中途半端なところで切ると、切られたことに反応してたくさんの芽を出してしまいます。

これを繰り返していくと、だんだんと不要な枝が増えて、暴れたように見えてしまうのです。

暴れたもみじを小さくするには、「切り戻し剪定」という方法を使います。

もっと簡単にいうと、「枝を根元から切る剪定」をおこないます。

やり方は簡単です。

STEP
不要な枝をみつける

まずは下記のような枝を見つけましょう。

  • 上に向かって勢いよく伸びている枝(徒長枝)
  • 他の枝と重なっている枝(交差枝)
  • 幹に向かって伸びている枝(逆さ枝)

このような枝をみつけたら、できるだけ幹に近い根元のところで切ります。

太い枝の場合は、剪定鋏を使って切ってください。

これは断言できますが、枝の途中で切ってはいけません。途中で切ると無駄に枝数が増えて、樹形が暴れたようになってしまいます。

STEP
細かい枝と枯れた枝をとる

次に細かい枝や枯れた枝を整理していきます。

樹形を乱すような、株元から生えるひこばえや、幹から生える胴ぶき枝を整理していきましょう。

いっぺい

細かい胴ぶき枝は、ハサミを使わなくても、手で簡単にとることができます!

ここで注意するポイント!枝のとりすぎには気をつけましょう。

綺麗に剪定しようとして枝をとりすぎると、もみじは生命維持のためか、強めの枝(太い枝)を出す傾向があるんです。

こうなると、余計に樹形が乱れてしまいます。

枯れた枝については、見つけたら全てとりましょう。

見た目がスッキリするだけでなく、害虫予防の効果もあります。

庭木のイロハモミジを透かし剪定でスッキリさせる方法

庭にあるイロハモミジを、風にゆれる、風情のあるモミジに変身させる方法を解説します。

具体的には「透かし剪定」という方法で、もみじを爽やかにしていきます。

透かし剪定の時期は春〜夏にかけて

5〜7月頃までが、透かし剪定に適した時期。

なのでこの時期の剪定は、冬の剪定と違い葉がついた状態でおこなうことになります。

透かし剪定の目的

透かし剪定の目的は下記の2つ。

  • 葉や枝の数を減らして、風通しをよくする
  • 下の方の葉や幹に、日光が当たるようにする

どちらも、モミジを元気に育てるために大切な要素です。

透かし剪定のやり方

やり方はカンタン。ハサミなどは使わずに、葉や枝を手でムシっていけばOKです。

この時期にハサミなどで太い枝を切ってしまうと、新たに芽が出て余計に枝数が増えてしまいます。

なので手でムシれる小枝と葉だけとる、ということです。

剪定する枝葉の目安は、下から見て空が少しみえる程度でいいでしょう。

「春〜夏」の時期は軽めの剪定、小さくする剪定は「秋〜冬」の時期。と分けて考えることが大切。

イロハモミジの育て方

イロハモミジの肥料や、害虫予防について解説します。基本をおさえて、モミジを元気に育てましょう。

水やりと肥料

基本的に庭木のモミジには、水やりの必要はありません。

ですが、7〜8月の暑い時期に、雨の降らない日が続いた場合は、早朝や夕方に水やりをおこないましょう。

夕方におこなう場合は、ホースの中の熱い水が出るのを待ってから、冷たい水をあげてください。

いっぺい

木が弱るのを防ぐためにも、熱い水をあげないよう注意しましょう!

肥料は寒肥が効果的で、油かすのような緩効性肥料(ゆっくりと効果の出る肥料)をモミジの近くに穴を掘って埋めればOKです。

時期は12〜2月が良いでしょう。

害虫種類と駆除の方法

モミジによく来る害虫は下記の通り

  • 毛虫
  • アブラムシ
  • シャクトリムシ
  • カミキリムシ

他にも来ますが、特によく来るのがこのあたりです。

いっぺい

私が仕事をしている岡山では、毛虫が一番多いです!

駆除の方法は、オルトラン液剤の散布で大体の害虫は駆除できます。

噴霧器を使ってモミジ全体に散布しましょう。

カミキリムシに関しては、専用のスプレーがおすすめ。

実際に悪さをするのは、カミキリムシの幼虫のテッポウムシで、木に穴を開けて食い荒らします。

見つけるポイントは、木のクズ。これがモミジの周りに落ちていたらテッポウムシの可能性大です。

幹に穴が空いているので、専用のスプレーを噴射して早急に駆除しましょう。

暴れたイロハモミジは時期を選んで小さくしよう

今回は「暴れたイロハモミジを小さくする方法」を解説しました。

モミジは害虫も多く、管理に困ってる人ひとも多いみたいですね。

剪定はできるけど、害虫駆除はちょっと……という方は、業者に頼むことも検討してみてはどうでしょうか。

剪定110番なら無料で下見から見積もりまでしてもらえます。

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下記の記事では、おすすめの剪定業者を紹介しているので参考にしてみてください。

いっぺい

もちろん、岡山県内であれば私たち福森造園に、お気軽にお問い合わせください。
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